湘南ベルマーレ監督退任
こんにちは、ゴードン三郎です。
昨日、湘南ベルマーレのチョウ監督が退任したとのニュースが飛び込んできた。
チョウ監督は選手・スタッフへの人格否定などの暴言等パワーハラスメントがあったとして処分され、その後もチームの指揮をとれる精神状況ではないと報道されていた。
まず、大前提として、パワーハラスメントは容認されるものではないし、叱ると怒る・厳しさと乱暴は全く異なるものだと思う。
ベルマーレのある選手は「このようなチームに来て後悔している」とか「朝になると吐き気がする」と話していたようだ。
プロになるまで血のにじむような努力を重ね、日本のトップリーグのチームに所属する選手をもってしても、精神的に追い詰められるほどのパワハラとはどれほどのものなのだろうか?
ベルマーレはチョウ監督指揮のもと、ハードワークを特徴とする「湘南スタイル」を確立し、決して厚くはない選手層の中、昨シーズンはルヴァンカップを見事に制した。
リーグ戦においてもJ1とJ2を行き来はしているが、ここぞという時には勝負強さを発揮し、我らがFC東京もホームでコロリと負けてしまうこともある。油断できないチームとの印象がある。
パワーハラスメントに及ぶ人は、小生のイメージでは「指導力のない人」。つまり、自分の教え方では相手にうまく伝えることが出来なかったり、行動変容につなげることができず、相手に対して恐怖心を植え付け力で動かすイメージである。
しかし、今回のチョウ監督の一件では色々解せないことがある。
ベルマーレの最近の成績を考えても、チョウ監督は決して指導力がないとは言えないと思う。
カップ戦とリーグ戦を同時進行で戦い、タイトル獲得をやってのけることは決して簡単ではない。
戦術を浸透させ、選手に徹底させることも指導力がなくては決してできないと思う。
パワハラをするような指導者に選手は耳を貸さないと思うし、指導者を無視して選手の力だけでタイトルをとれるほど日本のサッカーは甘くはないはずだ。
それとも指導者がダメであるがために選手の団結力が増し、タイトル獲得まで至ったのだろうか?いやー、そんな簡単にはいかないでしょ。
チョウ監督はパワハラをしなくとも、十分に指導できる能力はあったはずなのだ。
サッカーでは指導者になるためにはコーチライセンスが必要である。
Jリーグの監督になるために必要なS級ライセンスは、協会から認められた人だけが受講でき、誰でも取得できるものではない。
(ちなみに小生はD級のライセンスを取得している。)
暴言暴力が指導においては不要であること、サッカーに関わるすべてをリスペクトしなくてはいけないことは、まず一番に教わるはずである。
チョウ監督はベルマーレの育成組織から指導者キャリアを積んでいるので、そのことはよーく知っているはずなんだが・・・。
いずれにせよ、犯してしまった過ちは元には戻せない。
傷ついた人たちの心が癒えることはないかもしれない。パワハラ行為に及んだ指導者に関しては、現場復帰は認めるべきではないのか?そのあたりどうすることがベター・ベストなのか小生にはよくわからない。たとえば、自分の子供をパワハラ歴のある指導者に安心して預けられるかというと、正直迷ってしまうだろう。
ただ、せっかくの優れた指導力をこのまま埋もれさせてしまうのも、日本のサッカー界においては残念なことであると思う。
決して平坦な道のりではないと思うし、むしろトゲだらけの苦しいいばらの道かもしれない。もう一度指導者の何たるかを学びなおし、指導者の道を歩んでもらってもいいのではないかと思う。そのチャンスやサポートは与えられてもいいのではないかな。と感じた。